令和2年10月15日、13日の2件の判決に引き続き、同一労働同一賃金をめぐる2件の最高裁判決が言い渡されました。今朝の朝刊の1面を飾っていましたね。13日の2件の判決は、原告側逆転敗訴という、厳しい内容でしたが、15日の日本郵便の3件の判決は、全面勝利というもので、非正規労働者の方にとっても納得のいくものだったと思いますが、今後、非正規労働者と正規労働者の格差の是正を検討する企業に大きく影響を与えることになりそうです。昨日2件の最高裁判決の全文を読みました。テレビや新聞などでは、要点のみしか表にでてこないのですが、全文を読むと、本訴訟の背景や置かれていた原告の立場等がよくわかります。先の2件の判決では、裁判官の判断も「不合理もある」としながら最終判決は「不合理とまではいえない」と締めくくっており、仮に自身が原告の立場だとすると、期待をさせ、その後突き落とすという大変厳しい内容でした。また昨日の判決内容を見ると、支給する手当の本質を明確にし、その上で正規社員にのみ手当が支払われている場合は、それが不合理でないかどうかを1つずつ見ていく必要があります。来年4月までにあらためて非正規社員の賃金体系について見直すことになります。
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