労務アドバイス　vol.096

2025年1月から電子申請義務化へ　労働安全衛生関係の手続き　（2024.10.18）

　2025年1月から原則、電子申請が義務化されるのは、以下の手続きです。

・労働者死傷病報告

・総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告

・定期健康診断結果報告

・心理的負担の程度を把握するための検査（ストレスチェック）結果等報告

・有害な業務にかかる歯科健康診断結果報告

・有機溶剤等健康診断結果報告

・じん肺健康管理実施状況報告

上記義務化される手続き以外にも、多くの届出が電子申請することができます。

　なお、「労働者死傷病報告」について、誤解が多いポイントについて解説いたします。労働者死傷病報告は、労災保険の休業補償給付を受けたときに提出するものだと誤解されることがありますが、労働災害が発生した際に提出すべきものであるため、休業4日未満で労災の休業補償給付を受けない場合であっても、提出する必要があります。これは、労働者死傷病報告の目的が、労災事故を把握し、事故の防止につなげることにあるためです。なお、提出の書類は休業が4日以上か4日未満かで書式も異なります。

休業4日以上⇒管轄の労基署へ遅滞なく届け出

休業1日～3日以下⇒四半期分をまとめて提出（4～6月分を7月末までに届出）

休業が発生しない場合や、通勤災害の際は、労働者死傷病報告の提出は不要です。