労務アドバイス vol.064
雇用保険マルチジョブホルダー制度が始まりました R4.1.1 より (2022.02.04)
従来の雇用保険の制度は、主たる事業所で1週あたり20 時間以上勤務し、かつ31日以上の雇用の見込みがある場合に適用されます。これに対し、雇用保険マルチジョブホルダー制度は、複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者がそのうちの2つの事業所での勤務時間を合計し、以下の要件を満たした場合に、本人からハローワークに申出を行うことで、申出を行った日から特例的に雇用保険の被保険者(マルチ高年齢被保険者)となることができる制度です。
適用対象者とは
⑴複数の事業所に雇用される65 歳以上の労働者であること
⑵2つの事業所(1つの事業所における1週あたりの所定労働時間が5時間以上20時間未満)の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上であること
⑶2つの事業所のそれぞれの雇用期間の見込みが31日以上であること
上記の制度新設により、それぞれの事業所で短時間の雇用契約であっても、失業した場合にも基本手当が受け取れるようにし、高齢者の雇用を促進する制度として期待されています。