【2013.10.21】    

<TOIPCS>
■ 企業は事業承継問題をどう捉えているのか?
−調査対象企業の約9割が事業承継を“経営問題”と認識−


◆ 日本経済の大きな課題
 帝国データバンクでは、「事業承継」に関する企業の見解に関する調査(調査対象:22,750 社、有効回答企業数:10,157社)を実施し、その結果を発表しました。
 「経営者の高齢化」や「後継者難」は深刻な問題であり、事業承継により企業を存続・発展させていくことは今後の日本経済の発展のためにも必要不可欠です。政府の「成長戦略」においても円滑な事業承継について取り組む方針が打ち出されています。

◆ 多くの企業が事業承継を“経営問題”と認識
 まず、「経営を行うなかで事業承継をどのように考えているか」を尋ねたところ、「経営問題のひとつと認識している」と回答した企業は63.0%でした。
 そして、「最優先の経営問題と認識している」企業は23.3%で、両者を合計すると86.3%の企業が事業承継を“経営問題”として捉えていることがわかりました。
 なお、「経営問題として認識していない」企業は9.1%でした。

◆ 3割の企業には事業承継の計画がない
 次に、「自社に事業承継を進めるための計画があるかどうか」を尋ねたところ、「計画があり、進めている」と回答した企業が27.6%、「計画はあるが、まだ進めていない」と回答した企業が32.4%で、「計画はない」と回答した企業は30.0%でした。

◆ 事業承継の計画がない理由は?
 事業承継について「計画はあるが、まだ進めていない」または「計画はない」と回答した企業の理由(複数回答)の上位5つは、次の通りです。
 (1)まだ事業を譲る予定がない(46.8%)
 (2)事業の将来性に不安がある(28.6%)
 (3)任せられる人がいない(25.3%)
 (4)借入に際しての個人保証がある(24.2%)
 (5)自社株など個人資産の取扱い(17.0%)

close