【2011.09.15】    

<TOIPCS>
■ 節電対策を契機に自己学習する人が増加
−知識を磨こうという意欲が高まる−


◆ 増加する「学び族」
 節電対策で勤務時間を繰り上げたり、夏休みを長くしたりする企業が多い中、空いた時間を使って自己学習を行う「学び族」が増えているそうです。
 震災をきっかけとして自分のキャリアを見つめ直す人も多く、働くことに対する意識の変化が背景にあるようです。

◆ 仕事にやりがいを持ちたい!
 「勤務時間繰上げ」や「残業禁止」を命じられた働く人が、終業後の時間を習い事や自己研鑚に充てる姿が目に付くようになっています。
 習い事の情報誌が、「サマータイム制」などを導入した企業で働く男女(約4,000人)に調査したところ、独学も含めて何かを学び始めた人が18%に達しています。
 これまでは「目の前の仕事で一杯」と思っていた人も、「仕事にもっとやりがいを持てるようになりたい」と感じるケースもあるようで、夏休みに短期留学を計画する人もいるようです。

◆ 震災をきっかけに仕事を見直し
 コンサルティング会社が全国の18〜65歳の会社員(約1,000人)に「仕事の目標」を聞いたところ、「社会に貢献する仕事をしたい」と回答した人の割合が、震災前に比べてかなり増えたそうです。また、震災前に比べて「仕事のやる気が上がった」という人も約4割に上っています。
 専門家は「震災後の支援の様子を見て、特定のスキルを持つ人の価値を実感した人が多く、特に若い人の間で知識を磨こうという意欲が高まっている」と指摘しています。

◆ 時間を視覚化することが秘訣
 空いた時間を有効活用するには、「他人との約束だけでなく、自分1人で行う勉強や遊びの予定も含めて手帳に書き込み、時間を視覚化すること」が有効だそうです。
 時間と自分の行動を結び付けて考える習慣がつくため、空き時間が明確になり、結果として勉強の計画も立てやすくなるとのことです。
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